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■メールマガジン「新・語学で身を立てる方法 」について

本誌は本格的学習を通じて「語学で身を立てようとする人」のための情報・学習方法のヒントをメールマガジンです。特に英語、フランス語、イタリア語、スペイン語の学習者必読!


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新・語学で身を立てる方法 (マガジンID:0000091957)

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■メールマガジンサンプル

サンプル号では、今後掲載する可能性のある特集を掲載してあります。実際に、掲載する場合、
記事の内容や、掲載する順序などは異なる場合もありますので、ご了承下さい。

◇サンプル号◇
Subject: 新・語学で身を立てる方法 by アートビジネススクール「メルクリオ」 創刊準備特大号
Date: Wed, 29 May 2002 15:37:14 +0900
From: ポリグロット外国語研究所
To:

2002/05/29号
■□■―――――――――――――――――――――――――□■□
         ◇◆◇ Contents ◇◆◇
1. 語学プロになるための特別講義 〜語感を磨く方法〜(1)
2.外国語学習に役立つ「日本人が習わない日本語文法」入門(1) 〜類別詞〜
3.翻訳に役立つおもしろ言語学入門(1)
4.役に立つ「金融英単語」の履歴書(1)
5.語学で身を立てる方法・なんでも相談室
 (この特別号では1〜4週まで予定連載記事をまとめて特集しています)
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         1. 語学プロになるための特別講義
            〜語感を磨く方法〜(1)
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今回から数回に渡り「語感を磨く方法」について考えてみましょう。今回はもっともわかりやすい類義語のニュアンスの違いについて具体例を交えて考えてみます。

類義語のニュアンスの違いに敏感になり、使い分けに対する感覚が養われる方法を私なりに考えてみました。次のようなことを試してみてください。

1) 語源を知っておく
語源を知っておくことはニュアンスを掴むのに大きな助けになりますが、逆にそれが想像力を阻害することもあるので、余り原義に引っ張られすぎるのは危険です。

例を考えてみます。
英語で「処理する」を和英辞典でひいてみると、実に handle, manage, treat,conduct, cope, negotiate, process, manipulate とたくさん出ています。これらを語源的に観察して、情報を取り出してみます。

ゲルマン系語彙(一般的に物理的意味を表わす傾向)
Handle < hand(手で渡す)+ -le(縮小辞:行為が細かく反復される意)

ラテン系語彙(一般的に抽象的意味を表わす傾向)
Manage < manus(手)なので、ゲルマン系の handle に相当
Treat < tractare(引く>引いてまわる>取扱う)
Conduct < con-(共に)-ducere(導く)-tus(過去分詞語尾)>指導する
Cope < 中世仏 couper(打つ)>対処する
Negotiate < nec-(無い)otium(暇)-atus(他動詞をつくる語尾)>暇の
無い状態にする>商いをする>交渉する
Process < pro-(前方に)cedere(行く)>前進する>手続きする
Manipulate < manipulation からの逆成 < mani(手)pule(形容詞語尾)
-ation(行為)>手でさばくこと

2) その単語を見たときにまず最初に思い出す「主要な訳語」を比べ、あれば日本語化している表現を思い浮かべる

handle:手で扱う (車などのハンドル)
manage:管理・経営する (マネージメント、マネージャー)
treat:取扱う (お肌のトリートメント)
conduct:振舞う (オーケストラのコンダクター)
cope:対抗する
negotiate:交渉する (タフ・ネゴシエーター)
process:(データなどを)処理する、加工する (プロセス)
manipulate:操作する 
  こうしてみると、各単語の意味の方向性が少しづつ浮かんできます。

3) 英英辞典の定義(原義)を参照する
handle: to touch, lift, operate, etc. with the hand
manage: to control the movement or behavior of
treat: to deal with (a subject) in writing, music, etc.
in a specified manner
conduct: to lead,
cope: to fight or contend (with) successfully,
negotiate: to discuss with a view to reaching agreement
process: to prepare by or subject to a special process
manipulate: to work or handle skillfully; to manage artfully or
shrewdly, often in an unfair way
こうして見てくると、それぞれがかなり意味が違うことが分かりますね。そして同時に、日本語の「処理する」という動詞の広汎な意味の範囲が理解されます。また、第2外国語に比べると、英語学習者は2)のアプローチで大変得をしていることがわかります。しかし、幸か不幸か英語は語彙が膨大な言語なので差引ゼロのような気がします。因みに、手もとの和西辞典で「処理する」を引くと、案の定 arreglar, despachar, administrar, tratar、和独辞典を引いてもerledigen, fertig werden, behandelnと英語の候補語の半分以下でした。

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        3.外国語学習者のための日本語文法入門(1)
                〜類別詞〜
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ローマに留学していたとき、恩師のシモーネ教授の言語学ゼミに6人のイタリア人学生と一緒に出席させてもらいました。最初に出席したときに、突然教授が「今日は日本から留学生が来ているのでおもしろいことを勉強しよう」と言って、「君、日本語で una matita, due matite, tre matite・・・
(英語でいうと a pencil, two penscils, three pencils ・・・)
をアルファベットで黒板に書いてくれないか」と言うのです。
次に、「人間はどう数える、カエルは、本は、コインは、コーヒーは、靴は、ビフテキは・・・?」と書かされて、最後に「1から10まで普通に数字を書いてくれ、と言います。
そして、教授は、日本語にはモノを数えるときにどのような現象が見られるか、という質問をしました。なかにアンナという賢い子がいて、いろいろ質問をしたあと「日本語には英語の a cup of coffee や a sheet of paper のような言い方が非常に発達しているのではないか、それと数字をその「単位を決める言葉(=類別詞)」に付加するときに、(ゲール語やハウサ語のように)特殊な音声変化が起きるのではないか」と観察したのです(イタリア人の大学生はすごい、と思った)。
というわけで、彼女の観察はほぼ正しかったのですが、皆さんこの現象を外国人の日本語学習者に説明できますか。つまり
ichi ni san shi(yon) go などが、どのような規則によって
ippiki, nihiki, sambiki, yonhiki, gohiki
になるのか、ということをです。

翻訳の添削をしていて、初心者によく見られるのが「そこへ3人の大きな荷物をもった男がやってきた」、「日本にはたくさんの外国語に興味をもつ女性がいる」などいうような直訳調の訳です。ここで「1枚の10円玉を持っていますか?」という日本語が不自然に感じることを思い出してください。「10円玉1枚もってる?」といいますね。日本語では、この類別詞がついた表現はしばしば、次のようにしたほうが耳障りがいい場合が多いのです。
   一冊の雑誌を買った > 雑誌を一冊買った
   一杯の牛丼を食べた > 牛丼を一杯食べた
   一個のボタンをなくした > ボタンを一個なくした
   一頭の鯨を仕留めた > 鯨を一頭仕留めた

これを上の表現に応用すると、「そこへ大きな荷物をもった男が3人やってきた」、「日本には外国語に興味をもつ女性がたくさんいる」となり、より分かりやすい日本語になると思いませんか。

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        4.翻訳に役立つ言語学入門(1)
          〜人称の話(その1)〜
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「人称」もカテゴリーのひとつです。欧米の言語を勉強すると「1人称、2人称、3人称」などという言葉を聞きますね。日本語のコソアドも人称を指す体系のひとつです。
世界の多くの言語では、動詞で表わされる行為などを「誰が」するかによって、その動詞が語形を変えるのですが、このような語形変化を「活用」といいます。(名詞の語形変化は「格変化」とか「曲用」といいます)
さて、日本語ではこのような人称活用が見られないのですが、次のような興味深い話があります。シベリアのある民族が100年ほど前にロシアに併合されました。この民族の言葉は日本語と同様、人称活用を持たなかったのですが、学校でロシア語を学ぶことを強要されていたために、現在ではロシア語の動詞に似た語形変化をするようになっているというのです。
日本ももしフランシスコ・ザビエル以後、スペインの植民地にでもなっていたら、今ごろ私たちは、

「(僕は)走ろ、   (君は)走らす、    (彼は)走ら、
 (僕たちは)走らもす、(君たちは)走らいす、(彼らは)走らん」

てなふうに言っていたかもしれません。
実際、私の学生時代の同級生でスペイン語を専攻していて、若くしてメキシコにお嫁に行った友達がいるのですが、あるとき2歳の娘を連れて里帰りしていたときのことです。なかなか御飯を食べない娘に「アナ、早く食べれもす!」と叱ったので、同席していた友人一同ドッと大笑いしたのですが、当の本人はキョトンとして「どうしたの?」と言っていました。このような現象を「言語干渉」と言います。(以上、スペイン語学習者しかわからない話ですいません。簡単にいうと、彼女の言った言葉は、語幹が日本語の「食べ」で、「〜しましょう」の意味のスペイン語の動詞活用語尾「レモス」がついた表現だったのです)

さて、肝心の「人称」ですが、すべての言語が3つの人称をもっているとは限りません。ブラジルポルトガル語では、事実上2人称の活用語尾を(少なくとも口語では)廃れて使わなくなっているので、「1人称」と「他人称」と考えた方が良いかもしれません。実際、あるポルトガル語参考書では

私は愛する quer 私たちは愛する queremos
君(あなた、彼、彼女)は愛する  quer
  君(あなた、彼、彼女)達は愛する querem

と4つの活用語尾しか教えていません。
また、言語によっては(アイヌ語もそのひとつ)1人称複数が2種類あるものがあります。「私たち」の中に話相手を含むか含まないかによって「包括的 inclusive」、「排除的 exclusive」という2種類の活用をもつのです。アウストロネシア諸語やインドのドラヴィダ諸語やアメリカインディアンの言語のなかに広く見出されるものです。(続く)

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役に立つ「金融英単語」の履歴書(1)
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Deflation

「デフレ・スパイラル」という言葉が最近よく聞かれます。英語では deflationary spiral です。「インフレ」「デフレ」は基本語ですから、まず spiral について調べてみましょう。
spiral は spire(渦巻き、螺旋)より派生した語で、普通「螺旋」の意味ではありますが、これ自体がすでに「悪循環」「連鎖的変動」を意味する経済用語です。Spira はギリシャ語の speyra という「らせん状のもの」を意味する語に起源を発し、若干の建築用語、医学用語の中に派生語を残していますが、通常皆さんが聞いたことのある語としては、あの「スピロヘータ」spirochete があります。スピロヘータは「らせん状の細菌」の総称で、梅毒の病原体は正式には treponema pallida というんだそうですが、こんな単語を覚えても仕方がありませんね。
deflation は「通貨収縮」を意味する語ですが、これは de-(離れて)flare(吹く)というラテン語の合成動詞の過去分詞から出た動詞 deflateの名詞形で、deflateの原義は「空気を吹き去って抜く」です。この反対が inflattion で「空気を吹き込む」というので、「通貨膨張」の意味になったのですね。反復の接頭辞 re- がついた reflate という動詞があり、こちらは「通貨が再膨張する」ということになります。名詞はもちろん reflation(通貨再膨張)です。専門家は「リフレーション」と言っています。
この flare というラテン語の派生語は限られた医学用語にのこるのみで、flatus(腸内ガス)、 flatulent(鼓腹性の)のような難しい語だけです。afflatus(霊感)という不気味な単語もあります。
しかし、ひとつ筆者がくさいとにらんでいるのが楽器の flute です。手元のランダムハウスで調べてみましたが、古プロバンス語までしか語源がさかのぼれず、その後不明というような記述がありましたが、古典ラテン語で flatus という語もあるので、少なくとも親戚の言葉だろうとは思っています。
西洋の人は「息を吹き込む」ということには神秘的な感じをもっていたようで、spirit(精神)、spiritual(精神的な)などの語ももとは「息をする」という語につきあたります。吹きこむと「インスピレーション」inspiration という語になります。Spirit はフランス語では「エスプリ」esprit です。
person(人)という語も非常に古い時代に per-(貫いて)son(音を入れる)という意味だったそうです。最初土の塊だった人間に神様が息を吹き込んで「魂」を入れて人間にしたという発想です。animal ももとはイタリア語anima(魂)の形容詞形で、言ってみれば「魂を吹き込まれたもの」ということです。「アニメ」animation も魂を吹き込まれなければ動き出さないわけですから。

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5.語学で身を立てる方法・なんでも相談室
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質問:
学校に行かないで、独学で勉強しても語学のプロになれるような実力はつかないのでしょうか

 結論から言うと、同時通訳のような独特のスキルを要するものは別として、専門学校へ行かなければ語学のプロになれないということはありません。ただ、その専門学校もなかなかいいところは少ないと思います。それでも、潜在的に能力をもった人が、よい学校(というよりは、よい教師)にめぐり合ったことにより、多いに才能を開花させて、プロとして一本立ちする時間が短縮されるということはあると思います。
 では、どういう先生がよい先生か皆さんお尋ねになるでしょう。そこで私なりに考えてみます。「自分がわかっていることとわかっていないことを分析できていて、それを自覚している先生」、「話が面白い(興味深い)と感じる先生」「自分がわからないことをわからないと答え、知らないことは知らないと言える先生」、私が本当に技術を盗ませてもらった優れた先生方は、一様にそうした共通点がありました。
 学校に通う場合は次のような点に留意してください。語学プロというのは、音楽で言えばプロの歌手、ピアニストになろうというのですから、学校の授業、講義が1時間あったら、最低でもその1時間に対して3時間以上の予習、復習をする必要があります。授業の前に15分ぐらい宿題をやって授業に出ているような人はとても実力のアップなど望めません。ですから、学校に行く場合は十分「覚悟」と「志」を固くして望まれることを強くお勧めします。

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