英文科卒などの受講生で、音声学を面白いと思ったという人についぞ出会いません。実際、何を隠そう、この私も大学で言語学を勉強していたとき、なんとつまらない学問だろうと思っていたものです。それが、見方が一変したのは、竹林滋先生の大学院の授業に出てからでした。
その後、原誠先生、池上岑夫先生からロマンス言語学の通時音韻論の手ほどきを受けてから、逆に私は音声学のとりこになりました。
この一連のセミナーを始めてもう5年近く経ちます。その間、授業の合間に話す音声学関連のトークを面白いと言って下さる生徒さんが増え、「音声学の初歩を教えてほしい」というありがたい要請を何回も受けました。
しかし、残念ながら私の専門は音声学ではなく、人様にちゃんと教える自信などなかったので、固辞してきました。が、こう考えました。学問的にきちんと体系立てて網羅しなくても、音声学に興味をもってもらえればよいのではないかと。
そこで、面白いところをつまみぐいし、方言や外国人の日本語を(敬意をもって)真似して、忘年会の余興になるネタなどご紹介したり、日本語教授法に応用したてもらったりするプログラムを考えました。
ですから、これは体系だててお教えするアカデミックなものではなく、単なる漫談教室と思っておいでください。マジメな方は受講をお控えくださるよう(笑)。
内容
1. ちょっぴりマジメな話
A.母音、子音とは何?
B.半母音て何?(あと「半分」は何だ!)
C.二重母音、三重母音で何?
2. やさしい通時音韻論
A.日本語とスペイン語の音韻は同じ歴史をたどっているという話
B.ヨーロッパ人だって L と R をたくさん混同しているぞ
C.淡海がどうして近江になったか
D.Lの母音化(フランス語、オランダ語、ブラジルポルトガル語、ポーランド語、(米語?)
E.イタリア語における LのI化(スペイン語、ポルトガル語では?)
F.米語にける母音間の D の R化はマコトちゃん語(旧博多弁?)
G.口蓋化(とは何?)は日本語でも起こっている
H.母音の推移 フランス語 VS べらんめえ&関西弁
I.アラビア語、中国語、トスカーナ弁、(オランダ語?)との共通点
J.ゲルマン語 VS ロマンス語 W>GW(英語における二重語)
K.いろいろなR(日本語、英語、米語、フランス語、チェコ語、ブラジルポルトガル語の型)
3. 不真面目な話
A.アメリカ人の日本語
B.フランス人の日本語
C.韓国人の日本語
D.ヴェネツィア弁の特徴
E.アメリカ人のイタリア語
F.インド人の英語
などなど
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*いろいろなクセのある英語の発音を真似できるようになり、宴会でネタに困らなくなる。
*他の外国語の発音もすぐに習得できるようになる。
*英単語の体系化に役立つ(i.e. ある単語からある単語に派生が起こるとき、どうしてそのような音変化がおきるのかわかる)
*発音コンプレックスがなくなる。(多少発音が悪くても、致命的な悪さと許容される悪さの区別がつくようになる)