おもしろ
ロマンス言語学入門
~5か国語マスターは誰にでもできる~

<セミナーの趣旨>
ロマンス言語学とは、平たく言えば、ラテン語から派生した言語(すなわち、有名なところでは、
フランス語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語、ルーマニア語、カタラン語など)の縦横(歴史的、
共時的)の比較をするものです。
わがポリグロットでは、しばしば2つ、3つの言語を勉強している人が多いので、「ちょこっとこの
ロマンス言語学をかじるだけで」それぞれの言語の習得を飛躍的に効率的にできることを、やさしく
ご紹介しようと思い立ったわけです。
専門的なことをウダウダ書いても仕方がないので、ズバリ実利的な事実を列挙してみます。
私がロマンス言語学をかじってよかったと思っていることに、どんなことがあるか、思いつくまま、いくつか列挙してみます。
A)全般的に得すること
1)例えばロマンス系言語のひとつを習得していれば、他のロマンス系言語の習得が非常に速く
できることは、言うまでもありません。また、3言語以上勉強すると加速度的に習得が速くなります。
2)実は、英語ができるようになります(というか、少なくともフランス語、ドイツ語を知らなければ
英語はできるようにならない、というのが私の持論ですが)。なぜなら、英語はその膨大な語彙の
3分の2がフランス語から来ており、文法構造上もフランス語の影響を強く受けているからです。
加えて、もっとも保守的なロマンス語であるイタリア語は、事実上ラテン語を勉強するのに近い
メリットを英語学習者に提供するからです。
3)新たに外国語の勉強を始めることに抵抗がなくなる。
B)英語学習者にとっていいこと
1)語彙が飛躍的に増える、しかもスピーチレベルに敏感になり、語感が鋭くなる。
2)構文をきちんと分析するようになる。
3)英語の枠内で考えても埒があかないいくつもの文法のナゾがあっけなく解ける。 etc. etc.
C)フランス語学習者にとっていいこと
1)イタリア語、スペイン語を知っていると(あるいは、フランス語の音声変化の歴史を知っていると)、
かなりの名詞の難しい(覚えにくい)派生語(形容詞形など)が簡単に覚えられる。
2)イタリア語知っていれば、部分冠詞、en と
y、過去分詞の性・数一致などの文法規則が簡単に
習得できる。
3)英語で格調高く難しいと言われている語彙が自然と身につく。 etc. etc.
D)イタリア語学習者にとってよいこと
1)フランス語を知っていると、sdrucciolo(後ろから3番目にアクセントのある語)の名詞やere 型
動詞の大半のアクセントの位置がわかる。
2)フランス語を知っていると、部分冠詞、ne と ci、過去分詞の性・数一致などの文法規則が
簡単に習得できる。
3)「性転換」名詞(単数で男性名詞なのに複数になると女性になる)がなぜできたかがわかる。 etc. etc.
E)スペイン語学習者にとってよいこと
1)フランス語(英語)、イタリア語を知っていると簡単に覚えられる(&ロマンス言語学をしらないと
気がつかない)語彙がある。
2)イタリア語やポルトガル語を知っていると、文構造についての分析がすぐできるようになる。
3)フランス語、イタリア語を知っていると再帰動詞のへんてこな用法のナゾが解ける。 etc. etc.
F)ポルトガル語学習者にとっていいこと
1)
スペイン語を知っていると動詞の活用が簡単に覚えられる(というより、現在形などはほとんど同じ)
2)
スペイン語を知っていると ao 型の名詞の複数形が自動的にわかる etc. etc.